【競馬】騎手の調整ルームでの携帯禁止ルール、実はユルい!?

【競馬】騎手の調整ルームでの携帯禁止ルール、実はユルい!?

中央競馬の騎手はレース前日午後9時までに調整ルームに入ることを義務付けられていて、調整ルーム内では携帯電話(スマホ)などの通信機器の使用が一切禁止となっています。

調整ルームでの携帯使用がバレるとペナルティは重く、過去の事例だと向こう1ヶ月は騎乗停止になります。

しかし、実は騎手の調整ルームにおける携帯禁止ルールはゆるゆるで、あってないようなものだという事をご存知でしょうか。

この記事では、騎手の調整ルームにおける携帯禁止ルールについて、過去の事例も交えてまとめています。

[デットーリ騎手のインスタ更新疑惑]について追記しました。

もくじ

騎手は調整ルームで携帯禁止だが、持ち込み禁止なわけではない

中央競馬の騎手はレース前日午後9時までに入ることが義務付けられている「調整ルーム」に入ると、以後開催が終了するまで携帯電話(スマホ)などの通信機器の使用は一切禁止というのがルールです。

しかし、あくまで携帯電話は使用禁止なだけで持ち込み禁止ではないんです。

ただルームへ入る際に携帯電話を預けるなど、具体的な防止策は取られていない。JRAの庄村之伸裁決委員は「日本騎手クラブとの話し合いで“自分たちが入室の際に電源を切って使わないよう管理します”ということで、自己管理に任せている」と説明。11年以降、財布や携帯などを入れられるセーフティーボックスを館内に設置したものの、その使用は各騎手の判断に委ねられているのが実情だ。

デイリースポーツonlineより引用

「通信機器はセーフティーボックス(ロッカー)があり騎手が自分で入れて鍵をかけます。禁止しているのは通信行為で、通信機器を持ち込むことは禁止していません。事前にダウンロードしていた過去レース動画などを見て参考にするなどの通信を伴わない使用は問題ありません」(JRA報道担当)

exciteニュースより引用

・・・あくまで自己管理なので、実際は通信機器を使用してもバレなければOKというのが現状ですね。

 

実際のところはどうなのかわかりませんが、このゆるゆるルールだと、多くの騎手が調整ルームで普通に携帯を使っているのではないでしょうか。

油断してSNSに投稿したことで使用がバレて騎乗停止・・・なんていう事例がちょくちょくある時点で、このルールが実際はかなりユルいものであると推測できますよね。

携帯電話など、通信機器の使用を禁止する2つの理由

調整ルームで騎手の携帯電話(スマホ)などの通信機器の使用を禁止する理由は、

  1. 情報の漏洩を防ぐ
  2. 外部との接触を遮断する

主にこの2つで、要は八百長などの不正行為を防ぐためのルールです。

 

たとえば、馬券の販売がすでに開始されている状況で、騎手しか知りえないような馬の情報(インサイダー情報)が漏れるのはマズいですよね。実際は漏れまくっているのかもしれませんがw

また、外部との接触を許してしまうと何か弱みを握られて脅されたりなど、八百長への関与を強要される危険性もあります。

 

中央競馬はレースの公正確保を最重要業務としているので、八百長などの不正に関してはとにかく厳しいです。

時代遅れに感じてしまう「通信禁止ルール」ですが、今後も緩和されることはないでしょう。

「騎手の調整ルームにおける携帯電話の使用」で騎乗停止になった過去の事例

調整ルームでは携帯電話(スマホ)などの通信機器の使用が禁止されていますが、うっかりバレて騎乗停止になってしまう騎手が後を絶ちません。

以下より「騎手の調整ルームにおける携帯電話の使用」で騎乗停止になってしまった過去の事例をいくつか紹介しておきます。

2015年2月、ルメールTwitterがバレて騎乗停止

ルメール騎手は2015年にJRAの通年免許を取得し、3月1日から中央競馬のジョッキーとして騎乗開始予定でした。

しかし、その前日の2月28日、阪神競馬場の調整ルーム内からTwitterでツイートしたことがバレてしまいますw

 

この一件でルメール騎手は30日間の騎乗停止になり、記念すべき外国人騎手初の通年免許デビュー日となる予定だった3月1日の騎乗予定馬はすべて乗り替わりとなりました。

本人は「時差ボケがひどかった」などと言い訳していたようですが、完全にうっかりやらかした形です。

2016年10月、丸山元気メールがバレて騎乗停止

2016年10月1日、JRAの丸山元気騎手が中山競馬場の調整ルーム内から厩務員にメールを送ったことがバレて30日間の騎乗停止になりました。

この事例で注目したいのは、通信禁止ルールを熟知しているはずの騎手と厩務員の間で平然とメールのやり取りが行われていた点です。

 

やはり、自己管理とされている調整ルーム内での携帯禁止ルールはあってないようなものなんでしょうね。

ちなみに、メールのやり取りがバレたのは「厩務員がメールの内容をTwitterでつぶやいてしまったから」だそうです。

またTwitterかよ!という感じですが、うっかりにも程があるだろという事例ですね。

2019年11月、デットーリ騎手のInstagram更新疑惑

2019年11月30日、短期免許で来日中のデットーリ騎手が調整ルームに内にいるはずの早朝にインスタを更新して騒ぎになりました。

 

これは騎乗停止待ったなしかと思いましたが・・・

「写真は前日にマネジャーに送ったもので、日本時間の30日早朝にそのマネージャーがインスタグラムに公開した」と釈明。現在、時差の関係からマネジャーに事実確認を取れておらず調査中。

デイリースポーツより引用

どうやらマネージャーが更新した(?)ようで、調査中となっていますが土日の騎乗はOKで、どちらにせよデットーリ騎手の短期免許は今週までなので難を逃れた形です。

まとめ:騎手の調整ルームでの携帯禁止ルールはユルい

中央競馬の騎手がレース前日午後9時までに入らなければいけない「調整ルーム」では、携帯電話(スマホ)などの通信機器の使用が一切禁止となっています。

しかし、通信機器は使用禁止なだけで持ち込みが禁止されている訳ではなく、使うかどうかは騎手の自己管理に任されています。

「うっかりバレてしまった感」の強い過去の事例を見ると、実際のところこのルールはあってないようなもので、かなりユルいものだと私は考えています。