中央競馬の複勝馬券は「JRAプラス10」というルールによって、通常であれば100円元返し(1.0倍)になってしまう場合でも、110円返し(1.1倍)になる救済措置があります。
しかし、JRAプラス10はJRAの利益がなくなる状況になると適用されないので注意が必要です。
JRAプラス10が適用される条件・適用されない条件はキッチリ定められているので、複勝1.1倍に大金をつっ込む人は必ず頭に入れておきましょう。
もくじ
JRAプラス10が適用される場合・されない場合
競馬の配当金は、10円未満は切り捨てとなるので、オッズで言うと小数第2位以下はすべて切り捨てとなります。
例えば配当が255円となった場合は250円(2.5倍)、1348円となった場合は1340円(13.4倍)といった具合です。
つまり、JRAプラス10が適用となる本来であれば100円元返し(1.0倍)と言うのは101円~109円(1.01倍~1.09倍)であり、圧倒的に人気が集中して本来の配当が100円以下となった場合には適用されません。
適用件数 | 上乗せ金額 | 100円元返し | |
2018年 | 687件 | 約33.7億円 | 74件 |
実際に100円元返しとなるケースはまれですが、JRAの利益がなくなるレベルで人気が集中するとJRAプラス10は適用されないので注意が必要です。
複勝以外の馬券にもJRAプラス10は適用される!!
実は、複勝以外でもJRAプラス10は普通に適用されます。
適用件数 | 単勝 | 複勝 | ワイド | |
2018年 | 687件 | 8件 | 667件 | 12件 |
といっても実際に適用されるのはほとんど複勝で、まれに単勝・ワイドで適用されるケースがあるといった程度です。
ちなみに、JRAの公式サイトで過去の適用実績が見れますが、2008年~2018年の11年間で見ても複勝・単勝・ワイド以外の馬券でJRAプラス10が適用されたケースはありません。
すべての券種が対象とはなっているものの、実質的にはこの3つの買い方のみの救済措置と考えていいでしょう。
重賞なら基本的に100円元返しは発生しない!!
複勝馬券でJRAプラス10が適用されないケースは、重賞以外のレースでは割と頻繁に発生しますが、投票数が多くなる重賞では基本的に発生しません。
よって、100円元返しは平場のレースだけ気をつけておけばまず問題ありません。
ちなみに、過去に重賞、しかもG1で100円元返しとなったエグい事例が存在します。
上記は2005年10月に行われた菊花賞(G1)の配当ですが、複勝だけでなくなんと単勝までも100円元返しになっています。
この年の菊花賞は、ディープインパクトが圧倒的1番人気に支持されたレースですね。
・・・実は、100円元返しの救済措置となるJRAプラス10が実施されたのは2008年からで、それ以前は重賞でも100円元返しになってしまう事例がありました。
現在の重賞ではまず滅多に起こりませんが、あまりに人気が集中しすぎるとこのようにエグい事になる可能性もあるにはあるので、一応頭に入れておきましょう。
地方競馬はJRAプラス10が適用されない!!
JRAプラス10は、JRAが発売するすべてのレース、つまり中央競馬で適用されます。
発売元がJRAではない地方競馬ではJRAプラス10が適用されず、複勝100円元返しが日常的に起こるので注意が必要です。
ちなみに、JRAが発売するレースであれば、海外競馬もJRAプラス10の対象となります。
最近は日本の有力馬が海外のレースで圧倒的人気になる事も少なくないので、こちらも頭に入れておきましょう。
まとめ:重賞以外の複勝馬券は特に気をつけよう!!
中央競馬の複勝馬券は、人気が集中して本来なら100円元返し(1.0倍)となってしまうケースでも、110円返し(1.1倍)になる「JRAプラス10」と言う救済措置があります。
JRAプラス10は本来の配当が100円以下となると適用されませんが、対象となるレースの約9割では適用となる上に、投票数が多くなる重賞ではまず間違いなく適用されます。
100円元返しとなる大半は重賞以外のレースなので、平場で圧倒的に人気を集めている馬の複勝を買う場合には特に注意が必要です。