複勝は選んだ馬が3着以内に入れば的中となるので、すべての券種の中で最も的中率の高い馬券です。
馬券の払戻率も単勝と並んで最高の80%なので、一見すると有利な馬券に思えますが・・・
- 人気サイドの複勝は配当が低すぎる
- 穴サイドの複勝でもあまり配当が高くならない
どうあがいてもこのようになってしまうので、複勝は意外にも、最もシビアで難しい馬券です。
複勝が的中した際の配当は、そのレースで複勝に投票されたハズレ馬券から、的中となった3頭の馬券に均等に振り分けられます。※ワイドも同様。
人気サイドの複勝に関しては、そもそも投票数が多いので的中時の配分が悪くなるのは想像しやすいと思います。
一方、穴サイドの複勝に関しても、人気サイドの馬が1頭でも3着以内に入ってしまうとハズレ馬券の総数が少なくなってしまうので、結局配当が低くなってしまいがちです。
1番人気が信用できないレースはいくらでもありますが、1番人気が3着内すら厳しいと思えるレースはそう多くありません。
実際に、中央競馬で1番人気の馬の勝率は30%程度ですが、複勝率でみると60%以上あります。
仮に1番人気がかなり怪しい場合でも、人気サイドのオッズが割れて、単勝オッズ1桁台の馬が何頭もいるなんてパターンが大半でしょう。
つまり、複勝は人気サイドから攻めても、穴サイドから攻めてもどちらにせよ配当が低くなってしまいがちな馬券です。
よって、複勝で勝つ為には、精度の高い的中率が要求されるという事を、まずは頭に入れておかなければいけません。
単勝と複勝を合わせて買う「単複」は保険と考える
単勝と複勝を合わせて買う「単複(たんぷく)」はよく使われる買い方ですが、実はあまり効率のいい買い方ではありません。
この買い方は的中率が高い反面、回収率がイマイチになってしまうからです。
そもそも、「3着以内ならありえるけど1着は厳しい馬」なら単勝を買う必要がないので・・・
- 1着になる可能性が十分あるけどそこまで自信がない馬
- 3着以内はまず間違いないし、1着の可能性もある馬
必然的に、単複で買う馬はこういった馬になると思います。
先述の通り、複勝はどうあがいても配当が低くなってしまう馬券なので、この場合、長期的にみると回収率は「単勝 > 単複」になります。
しかし、単複には的中率が圧倒的に高くなるというメリットがあるので、保険と考えれば悪くない買い方です。
単勝は複勝に比べて的中率が低いので、運が悪いと連敗続きになってしまい、メンタル面はもちろん、資金面でも厳しくなってしまうリスクがあります。
トータルの回収率を下げることになってしまっても、こういったリスクを抑えて安定をとる戦略として、単複は悪くない買い方です。
自信のある1.1倍の複勝にぶち込む!!
個人的にはあまりおすすめできませんが、複勝1.1倍の人気馬にぶち込むという買い方もあります。
外したら終わりなので危険そうに思えるかもしれませんが、実はこの買い方にはメリットがあって、それが「JRAプラス10による救済措置」です。
複勝はその仕組み上、特定の馬に人気が集中してしまうと、割と簡単にオッズが1.0倍、100円元返しになってしまいます。
そこで救済措置として、本来は100円元返しとなってしまうところを、JRAが10円上乗せして110円、1.1倍にしますよというのが「JRAプラス10」です。
JRAの利益がなくなるほど過剰に人気が集中した場合のみ、このルールが適用されない場合もありますが、JRAプラス10は2018年だけでも687件で適用されています。※適用外で元返しとなったのは74件のみ。
→複勝馬券はJRAの利益がなくなると100円元返し(1.0倍)になる!!
普通に考えたら、配当1.0倍になってしまう可能性のある複勝を買うのは自殺行為でしかありませんが、このルールによって、むしろ有利に超人気馬の複勝にぶち込む事がでいるようになっています。
何か深刻なトラブルがない限り3着以内を外すことがまずない、99%複勝圏を外さないと思える馬がいるレースに限り、この買い方は悪くない選択だと思います。
なお、このJRAプラス10は中央競馬のみで適応され、地方競馬などでは100円元返しが普通にあるので注意が必要です。
複勝だけでなくワイドも選択肢に入れよう!!
複勝の配当の低さをカバーするために、複勝の発展系とも言える「ワイド馬券」という買い方もあります。
ワイドは3着以内に入る馬を選ぶという点で複勝と共通しており、2頭選ぶため的中率は下がりますが、配当が大幅にアップするので、狙える状況があれば積極的に狙っていきたい馬券です。